夜間断乳をオススメしたい4つの理由。気になる注意点や体験談まとめ!

夜間断乳とは

夜間断乳とは、文字通り、夜だけ断乳をすることを指します。昼間は通常通り授乳を続け、赤ちゃんが就寝したあとは朝起きるまで授乳をしないという断乳方法です。断乳のファーストステップとして採用するお母さんもいるようです。

夜間断乳を行う4つのメリット

夜間断乳を行うことによって、赤ちゃんにもお母さんにも良い影響があります。
ここでは、そんな夜間断乳のメリットについてご説明します。

1.夜泣きが少なくなる

夜泣きの原因には色々な説がありますが、そのうちの一つに「おっぱいによる寝かしつけ」があります。
赤ちゃんの睡眠サイクルは大人よりも早く、50~60分間隔で浅い眠りと深い眠りを繰り返していて、どんな赤ちゃんでも夜中に2~6回は目を覚ましています。目を覚ました際、眠りに入る時と違う状況になっていると、赤ちゃんはとても驚いてしまいます。ですので、おっぱいによる寝かしつけが習慣になっている場合、赤ちゃんは目が覚めた時に「おっぱいが無くなってる!」とビックリして泣いてしまうのです。
また、赤ちゃんは「寝る」=「おっぱいをくわえる」と認識してしまっていて、おっぱいを飲まずに寝る方法を知りません。その為、お母さんは夜泣きする度に授乳をしなくてはならないという状態になってしまいます。
夜間断乳により赤ちゃんが自分の力で寝る事を覚えると、たとえ目が覚めて泣いたとしてもすぐに眠りにつく事が出来るようになります。実際に、夜間断乳開始初日~2日目は赤ちゃんが中々泣き止んでくれなかったり苦労したものの、3日目位から目が覚めても30分程度で自分で寝るようになり、以後夜泣きも無くなったという体験談が多くあります。

2.母子共に規則正しい生活が送れる

赤ちゃんが産まれてからは、昼夜問わずに泣いたらすぐ授乳を繰り返し、寝不足になりがちなお母さんは多いと思います。「もうすぐ仕事復帰するけどこのままでは体が持たない」「身体を壊してしまった」といったところから夜間断乳を決心するお母さんも沢山いらっしゃるようです。
生後6ヶ月の赤ちゃんの睡眠時間は15時間程度で、まとまった睡眠がとれるようになります。夜間断乳を実施する事により、数時間おきに何度も起きてしまう事が無くなるため、お母さんはもちろん、赤ちゃんの眠りも深くなり睡眠リズムが出来上がります。2~3時間のお昼寝を2回とり、夜に8~9時間寝るといったリズムが母子共に理想的です。睡眠リズムが整うと、昼も含めた生活リズムも整えやすくなります。夜に沢山寝る事で、朝起きた時の機嫌が良くなる赤ちゃんも多いようです。
夜間断乳すると同時に昼の行動パターンも決めておくとよりスムーズに生活リズムを作っていけるでしょう。

3.昼間の断乳が進めやすくなる

生活のリズムが整い、朝までぐっすり寝るようになるので、朝にお腹が空いて朝ごはんをよく食べるようになります。それに伴い離乳食をしっかり食べるようになり、断乳完了までがとてもスムースになると言われています。

4.虫歯のリスクが低くなる

歯医者さんでの検診時に虫歯になりそうな歯があると指摘を受け、夜間の授乳を控えるように指導されて夜間断乳を始めるケースもよくあるようです。
生後6~7ヶ月くらいで最初の乳歯が生えてきます。乳歯は永久歯と違ってとても脆く、溶けやすいので、虫歯になり易く虫歯の進行も早いのが特徴です。おっぱいによる寝かしつけで虫歯のリスクが高くなる理由としては以下の理由が挙げられます。
①母乳に含まれる乳糖により虫歯菌が活発になる
母乳には「乳糖」が含まれていて、その乳糖を栄養として口の中の虫歯菌が活発になり、それにより生成された酸が歯を溶かして虫歯になります。
②寝ている間は唾液の分泌量が減る
寝ている間は生理的に唾液の分泌量が減り、唾液による自浄作用や免疫作用も低下しますので、虫歯菌がとても繁殖し易くなります。
おっぱいにより寝かしつける際は、もちろんそのまま歯磨きをせずに寝てしまう事になり、口の中で①、②の条件が整ってしまうのです。
生まれたての赤ちゃんは虫歯菌を持っていない為、そのまま虫歯菌が全く居ない状態を保っていれば虫歯にはなりませんが、長い間その状態で保つことは不可能で、どんなに気を付けていても虫歯菌の感染を遅らせる事しかできません。また、1歳頃になると上下の前歯8本が生え揃い、間もなくして1本目の臼歯も生えてきます。臼歯は前歯よりも複雑な形をしており、咬む面にある溝も深いのでとても虫歯になり易い歯です。以上の事から、おっぱいによる寝かしつけが長引けば長引くほど、虫歯になるリスクが上がっていくという事が言えます。
もちろん、母乳だけが虫歯の原因となるわけではなく、母乳以外の食事由来の糖分、口の中に居る虫歯菌の数、唾液の量や質も虫歯のなり易さに関わってきます。夜間断乳をしたからと言って虫歯にならない訳ではありませんので、夜間断乳後も歯を磨いてあげる等の口腔ケアはしっかりとしてあげましょう。

夜間断乳をはじめる時期

では、生後何ヶ月ぐらいで夜間断乳をしたらよいのでしょう?
赤ちゃんの発育から考えると、夜間断乳を始めるのに望ましい時期は生後6~8ヶ月ごろがちょうどよいタイミングと言われていて、具体的な理由として以下のポイントが挙げられます。

1.赤ちゃんの身体的成長

新生児期は、まだ一度に飲む量が少なく消化器官が未発達なため、夜中でも3時間おきくらいの授乳が必要です。ところが生後6ヶ月ごろになると、一度に飲める量が増え、就寝後、次の授乳まで6~8時間ほど開いても空腹を感じずにいられます。前述したように、この頃になると睡眠時間もまとまってとれるようになる為、赤ちゃんは就寝前に授乳をしておくと朝まで寝る事ができるようになるのです。

2.赤ちゃんの知的発達

生後5~6ヶ月頃から、赤ちゃんはお母さんの言葉や表情により日常的な声かけを理解するようになります。「暗くなったから寝ようね」と赤ちゃんに語りかけることで、「暗い」=「夜」=「寝る」を理解し、眠りにつきやすくなるのです。怖い夢を見てしまって起きた場合でも、「大丈夫」等の声かけで安心する事ができるようになります。
また、「今日からおっぱいバイバイね」等の声かけにより、夜間断乳を行う事自体を理解させる事もできます。

ただし、赤ちゃんの成長には個人差がありますし、個々の性格も違いますので、「6~8ヶ月になったらはじめなくてはならない」というものではありません。実際に夜間断乳したお母さん達の話によると、開始時期は生後6ヶ月から2歳に至るまで幅広く、きっかけも様々です。なかには、「インフルエンザにかかって授乳ができなくなり、夜泣き対応でお父さんにミルク作りを頼んだものの手際が悪くてその間に赤ちゃんが寝てしまった事がきっかけ」なんて体験談もあります。
赤ちゃんの成長具合や、家族のタイミングに合わせて焦らずに開始時期を決めましょう。

夜間断乳の手順

1.夜間断乳を開始する日を決めて赤ちゃんに理解させる

いくら赤ちゃんにもメリットがある事とは言え、安心材料でもあるお母さんのおっぱいを絶たれる事は赤ちゃんにとってとても辛い事です。夜間断乳する日を決めたら、いきなりその日から予告も無しに開始するのではなく、一週間前位から赤ちゃんに「もうすぐおっぱいバイバイするからね」等語りかけておきましょう。

2.就寝時間と寝る前の行動パターンを決める

前述しましたが、夜間断乳を始めるのに適した時期は赤ちゃんの睡眠リズム、生活リズムが出来てくる時期でもあります。起床・食事・昼寝・運動(遊び)・お風呂・就寝と、それぞれ時間を決めてパターン化する事で、赤ちゃんは「この時間になったら寝る」という感覚が身につき、生活リズムが整ってきます。
とはいえ、最初からいきなり決めた通りに起きたり、食べたり、遊んだりは難しい事です。夜間断乳のメリットの項目でも記述したとおり、夜間断乳自体が生活のリズムを整える手助けをしてくれますので、最初は「夕食→入浴→授乳→歯磨き→読み聞かせ→消灯」といった寝る前の行動パターンと就寝時間を決めるだけで構いません。
そこから赤ちゃんの起床時間やお腹の空く時間に合わせて一日の行動パターンも定着させていきましょう。

3.寝付く方法を覚えさせる

おっぱい以外で赤ちゃんが寝る方法を見つけてあげます。断乳初日は色んな方法を試してもなかなか寝てくれず、泣き疲れて寝てしまうという事も多いようですが、落ち着いてくると自然と寝てくれるようになります。赤ちゃんが自然に寝てくれる方法を見つけておくと、お昼寝もその方法で寝てくれるようになり、昼間の断乳にも繋がります。
寝かしつけの方法には以下のようなものがあります。
①添い寝
お母さんの温もりを感じたり匂いを感じると赤ちゃんは安心して眠りにつけます。赤ちゃんによっては、添い寝しながらトントンしたり、頭や眉毛を撫でたり、耳たぶを触れるなどで落ち着く子も居ますし、逆に赤ちゃんの手をお母さんのどこかに触れさせたり手を握ったりする事で落ち着く子も居ます。お母さんにとっても、離れて寝ているよりも、赤ちゃんの変化にすぐ気づく事ができるので安心感が高い方法です。
普段仕事であまり長い時間赤ちゃんと一緒に居れないお父さんが添い寝を行うのも、お父さんと赤ちゃんの信頼関係を築く貴重な時間になると言われています。
但し、添い寝には、熟睡した状態で赤ちゃんを押しつぶしてしまったり、お父さんお母さんの布団が口元にかかったりの危険性も指摘されていますので、一緒に寝る環境はきちんと整えてから行いましょう。
②抱っこして歩く
生後6月位までの赤ちゃんには、抱っこされた状態で歩くとおとなしく寝てしまう、「輸送反応」という本能が備わっていて、これは、親が危険から助け出す際の手助けになる本能だと考えられています。そのため、抱っこしたまま歩くと心拍数が下がって気持ちがリラックスし、いつの間にか眠りについてしまうのです。
赤ちゃんによっては、抱っこして背中をトントンする、揺らしてあげるという方法が落ち着く子もいます。お母さんが抱っこをすると、赤ちゃんがおっぱいを求めてきますので、協力してもらえるならお父さんに抱っこしてもらいましょう。
③子守歌・音楽を聴かせる
音楽を聴く事でテストステロンという感情の高まりを左右するホルモンの分泌が減り、落ち着いた状態になると言われています。
赤ちゃんがお腹の中に居る時、五感の中で一番最初に発達するのが聴覚で、赤ちゃんにとって一番心地の良い音はお母さんの声です。お母さんの優しい声による子守歌は赤ちゃんに高い癒しの効果を発揮します。とはいえ、歌うのはちょっと苦手…というお母さんも少なくないでしょう。そんな時はクラッシックやオルゴール曲のようなゆったりとした曲を聴かせてあげましょう。胎教でよく聴かせていた音楽もおかあさんのお腹の中に居るような安心感を与える事ができるとも言われています。
癒しの音楽を聴く事は赤ちゃんだけでなく、お母さんの気持ちも癒してくれます。赤ちゃんが寝ない時のお母さんのイライラが赤ちゃんに伝わり、余計に泣いてしまうという事もありますので、お母さんが共にリラックスできる音楽を選ぶのも良いでしょう。赤ちゃんによっては意外な音楽で寝る子もいますので、色々聴かせてお気に入りの音楽を見つけてあげましょう。
④読み聞かせ・お話しをする
先ほども述べましたが、赤ちゃんにとって穏やかなお母さんの声は安心材料のひとつです。絵本の読み聞かせや、絵本じゃなくても今日起こった事やお母さんの思い出話など、微笑ましい気持ちで話せる事をゆっくりお話ししてあげると、赤ちゃんは安心して眠りに入っていきます。読み聞かせにより、子供はとても感情豊かになると言われていますし、沢山の言葉を聞く事で読解力もアップします。0歳児のうちは赤ちゃんがおもしろいと感じるような擬音や不思議な言葉の入った絵本を、1歳を過ぎると絵本の内容も理解してきますので、「おやすみ」や「あくび」等が入った眠りを促すような絵本や、お気に入りの絵本を読んであげると良いでしょう。
⑤マッサージをする
人間の身体は一旦体温が上がり、徐々に低下していく事で自然な眠りに入っていきます。全身マッサージによる体温上昇と、お母さんの温かい手が触れることによるリラックス効果で赤ちゃんは心地よい眠りに入る事が出来ます。また、赤ちゃんをマッサージする事で、お母さん自身もリラックスすることができると言われています。
足や足の裏には睡眠に効果的なツボがいくつかあり、全身のマッサージに合わせてこのツボを優しくさする・軽く押さえてあげるのも効果的なようです。
なお、寒い時期等に冷たい手でマッサージすると赤ちゃんが驚いてしまいますので、マッサージする際にはお湯などで手を温めてから行いましょう。
⑥お気に入りのグッズを与える
赤ちゃんによって好みは大きく違ってきますが、タオルや毛布、人形など、お気に入りの入眠グッズが見つかると、それさえあれば機嫌よく寝てくれるといった状態になります。
入眠グッズを選ぶポイントとして、後々帰省や旅行など自宅以外での寝かしつけの際に持ち運ぶ事も考慮し、あまり大きいものや替えのきかないものを選ばないことが挙げられますが、こればっかりは赤ちゃんの好みでもあるので、持ち運びが楽なものを選んでくれると万々歳ですね。

夜間断乳を行う際のポイント・注意点

1.やると決めたら根気強くやる!

どれだけあらかじめの言い聞かせを行っていても、最初のうちは寂しくて泣いてしまいます。赤ちゃんによっては、1時間以上泣き止まない子もいて、寝かしつけるというよりは泣き疲れるのを待つような状態になるケースもあります。あまりに激しく泣く赤ちゃんを可哀想に思い、思わずおっぱいをあげてしまいたくなるのがお母さんの心情ですが、何度も挑戦・断念を繰り返すと、赤ちゃんを混乱させてしまうため、一度始めたら最後までやり抜く強さがお母さん側に必要になります。
夜間断乳を成功させたお母さん達の体験談によると、「3日目ですぐ寝てくれるようになった」という事例が多くあります。少なくとも3日は頑張ってみるようにしましょう。
但し、赤ちゃんが体調を崩してしまったりした場合は無理をさせないようにしましょう。

2.日中にしっかり遊ばせて疲れさせておく

夜間断乳の初日はひどく泣いてしまって寝ないという事を見越して、しっかり遊んで疲れさせて置く事もひとつのポイントになります。天候の関係で外でめいっぱい遊ぶのが難しければ、少し熱めのお風呂にしっかり入れたり、お風呂で遊ぶ時間を長めに取ってみるなども有効な方法です。

3.お父さんや同居家族とスケジュールを相談する

夜間断乳が成功するまでの数日間は、ひどく泣いたりするケースが多く、家族の理解や助けが必須になります。家族に大事な仕事が入っているような日程は避けた方がいいでしょうし、育児に協力的なお父さんならば、お父さんが寝かしつけの手伝いをしてくれる日程を選んだ方がお母さんの負担が減り、楽になります。
実際に、お母さんと一緒にお風呂に入ったり、抱っこする事で赤ちゃんがおっぱいを求めてしまうので、お父さんがお風呂に入れてくれたり、寝かしつけてくれたりした事がとても助かったという体験談がいくつもあります。

4.おっぱいトラブルに注意する

夜間断乳を行った場合、いきなり断乳を行うよりも段階的に授乳回数を減らせるため、乳腺炎などのおっぱいのトラブルが少ないと言われていますが、やはり毎晩行っていた授乳が急に無くなる事で、トラブルが起こってしまうお母さんも居ます。張りや痛みが酷い場合は夜中に絞るなどして、乳腺炎を予防しましょう。ただし、絞り過ぎてしまうと作られる母乳の量が増えてしまいますので、様子を見ながら搾乳を行うようにして下さい。