妊婦さんが痔になりやすい原因・症状・治療法を徹底解説

トイレに行くたびにひどい痛みに襲われる痔は、一度なってしまうとなかなか治りません。

トイレが苦痛なんて、本当に大きなストレスですよね。

しかし、特に妊婦さんは痔になりやすく、8割が痔の経験者であると言われています。

今回は、妊婦さんの痔について解説していきます。

 

⒈ なぜ妊婦は痔になりやすいのか

 

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出典:http://googirl.jp/renai/1301ninshin_nayami695/

 

まず一つ目の原因として、妊娠すると、胎児の成長とともに子宮が大きくなることが関係しています。

そうすると、肛門や直腸あたりが圧迫され、血流が滞ってしまい、うっ血することで痔になりやすくなります。

さらに、妊娠中はお腹の重さから動くことが億劫になり、運動不足になることで、直腸周辺の血行不良に繋がります。

 

また、妊娠中のホルモンバランスの変化は、腸の動きを鈍くし、便を硬くする原因になります。

それらが重なることで、妊婦は便秘になる確率が高まり、便秘が長引くことで、痔を発症してしまうということです。

 

患者の中で最も多いいぼ痔の原因はうっ血です。肛門周囲には静脈叢と呼ばれる毛細血管が集まり網の目のようになっているのですが、毛細血管であるがゆえに1日デスクワークだったり冷え性だったりするとあっという間に血流が止まって瘤状、つまりいぼになり内痔核がトイレの時に一緒に飛び出してくるようになり、ひどい場合は出血を起こします。

妊娠中も同様の事が言えますが、直腸のすぐ前にある子宮がだんだん大きくなり直腸を圧迫するので、いくら痔の防止に運動して血行を良くしても妊娠後期になるにつれて症状が進んでしまうのです。

また、子宮で直腸が圧迫される事により便秘にもなりやすくついついトイレでいきんでしまいがちですが、そのいきみで血行が悪くなりいぼ痔になる可能性が高くなります。また便秘で硬くなった便を無理やり出そうとすると、肛門内部の皮膚が切れて切れ痔となり、出血も起きやすくなります。

引用:https://ninsin-akachan.com/ji/

 

上記のようなことが、妊娠中の痔の発症の原因となっています。

ただでさえ、お腹が大きくなって負担が増したり、つわりで気持ち悪くなったりと、身体に負担があるのに、痔まで発症してしまうなんて、本当に辛いですよね。

 

⒉ 具体的にどんな症状が現れるのか

 

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出典:http://www.kounenki-josei.com/youtsuu/

 

一言で痔といっても、その種類は様々です。

具体的な症状としては、どのようなものがあるのでしょうか。

まず、痔そのものは3種類に分かれます。

いぼ痔、切れ痔、痔ろうの3種類です。

一つ一つについて、詳しくみていきましょう。

 

①いぼ痔について

まず、いぼ痔についてです。

いぼ痔は妊娠中に最もできやすい痔と言われています。

肛門付近の血管が悪くなると、いぼのように血管の一部がしこりになります。

痛みなどの自覚症状がほぼなく、出血して初めて気づく人がほとんどだそうです。

いぼ痔の中でも、直腸にできるものを”内痔核”といい、肛門付近の皮膚上にできるものは、”外痔核”といいます。

外痔核の場合は、外から指で触ってわかるほどの大きなしこりになります。

 

②切れ痔について

次に、切れ痔についてみていきます。

切れ痔は肛門周辺の粘膜が傷ついたり、肛門が切れてしまうことをいいます。

便秘などによって強くいきみすぎて、硬い便を無理やり押し出すことが主な原因とされています。

いぼ痔と違って、鋭い痛みと伴うことが特徴であり、拭いたトイレットペーパーに血がついていた場合は切れ痔である可能性が高いです。

切れ痔を繰り返すと、慢性裂肛になってしまい、手術が必要になるので注意が必要です。

 

③痔ろうについて

痔ろうは直腸と肛門周囲の皮膚をつなぐトンネルができる痔のことをいいます。

肛門の周囲に膿がたまる「肛門周囲膿瘍」が進み、慢性化することで痔ろうになります。

 

痔ろうの主な原因は、下痢などによって肛門の組織に細菌が入り込むこととされています。歯状線には、「肛門陰窩(こうもんいんか)」と呼ばれる上向きのポケットがあり、粘液を出す「肛門腺」と呼ばれる腺があります。小さなくぼみなので、通常はここに便が入り込むことはありませんが、下痢をしていると、便が入りやすくなり、肛門腺に大腸菌などの細菌が入り込むことがあります。
この肛門腺に大腸菌が入った際に、付近に傷があったり、体の抵抗力が弱っていたりしていると、感染を起こして化膿し、肛門周囲膿瘍になるのです。さらに肛門周囲膿瘍が進行し、肛門の内外をつなぐトンネルができると、痔ろうとなります。

引用:http://www.borraginol.com/knowledge/jirou.html

 

痔ろうは、ズキズキとした痛みとともに、38-39度の熱も発症します。

おしりも常に熱をもち、とても苦しくなってしまうので、ひどい状態になる前に、病院へいきましょう。

 

⒊ 効果的な治療法について

 

次に、それぞれの痔の効果的な治療法についてご紹介します。

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出典:http://www4.hp-ez.com/hp/lecura-cure/page11

 

外痔核の治療法

外痔核の場合、1週間ほどで痛みは引いていきます。

肛門科を受診することができない場合は、まず、肛門付近を温めましょう。

入浴して温めるのはもちろん、熱いタオルをおしりに当ててみたり、暖かいウォシュレットで優しく洗浄するのもオススメです。

薬局で売っている座薬を1日2回ほど局所へ湿布したり、肛門に挿入することも効果的です。

また、外痔核が発症している間は、なるべくお酒を控え、お腹に負担のかかる重労働なども避けましょう。

痛みが強すぎたり、腫れが大きくなっていく場合は、早めに肛門科を受診することをオススメします。

 

②内痔核の治療法

内痔核の場合は、痛みを感じないので、気づかないことも多いです。

トイレットペーパーに血が付いていた場合は、まず入浴や温かいタオルでおしりを温めましょう。

そして様子を見ながら、座薬を使用してください。

便が硬い状態が続くようでしたら、緩下剤を使用しても良いですが、できる限り食事から食物繊維を摂取して、腸内環境を整えましょう。

③切れ痔の治療法

切れ痔は、便が硬く肛門を傷つけてしまった時の外傷です。

便秘を治すことが一番の解決法になります。

食物繊維豊富な食事を意識して、適度な運動を取り入れましょう。

便秘を治す際に、意外と一番重要なのが、便を出したくなったらすぐにトイレへ向かう習慣をつけることです!

我慢が一番便秘を悪化させます。

普段の生活の中で、便意がなくても朝はトイレにいく習慣をつけましょう。

④痔ろうの治療法

痔ろうに関しては、市販薬で治すことができません。

症状が出たらすぐに専門医を受診しましょう。

 

⒋ 痔を予防するために

 

ここまで痔の原因、症状、治療法についてみてきましたが、そもそも痔を発症しないようにすることが大切です。

いくらなりやすいとは言え、苦しい経験はなるべく避けたいですよね?

ここからは、妊婦さんでもできる、痔の予防法についてみていきます。

 

①やはり適度な運動が一番大切

妊娠中はどうしても運動不足になりがちですが、単に体重をコントロールするだけでなく、痔を予防するためにも運動は必要不可欠です。

適度な運動は腸周りの筋肉を動かし、うっ血を防ぎます。

また、腸を刺激することで便を促すこともできます。

痔を防ぐという目的以外にも、妊娠中には絶対に必要なので、ぜひ適度な運動を取り入れてみてください。

 

オススメの運動法としては、まずウォーキングが挙げられます。

近所を軽く歩くだけでもいいですし、買い物が好きな方はウィンドウショッピングをしてみるのもオススメです。

ストレス発散にもつながる方法で、歩くことを楽しんでみてください。

 

また、よく聞くマタニティヨガなどもオススメの運動法です。

 

マタニティヨガとは

マタニティヨガは、妊婦さんでも無理なく続けることができる、妊娠中にピッタリの有酸素運動です。激しい動きは少なく、体の各所を伸ばしたり、普段使わない筋肉をほぐすことで、妊娠中のこむらがえりや運動不足を解消するサポートをします。

特に妊娠後期は大きなお腹を支えることで姿勢が悪くなったり、体の一定の部分に負担がかかります。マタニティヨガでは、そのような負担のかかる部分の緊張をほぐすことで、出産に向けて体のバランスを整えていきます。

引用:http://www.ikujizubari.com/ibent/safe_delivery.html

 

妊婦さん向けに開発された運動法ならば、負担も少なく安心です。

病院や市民施設などで紹介してもらえるので、ぜひ参加してみてください。

 

②食事内容の見直し

 

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出典:http://www.amoma.jp/column/maternity/food-drink/4226.html

 

便秘を解消する上で、最も効果的なのは食事内容を見直すことです。

消化に時間のかかる肉や油脂は、きちんとよく噛んで、調理方法もなるべく茹でたり蒸したりと、消化しやすくする工夫が必要です。

そしてそれ以上に、食物繊維をきちんと摂取しましょう。

豆や穀物からとれる不水溶性食物繊維よりも、野菜や果物からとれる水溶性食物繊維を多めにとることが重要です。

 

具体的に便秘解消に効果のある食べ物とはどんなものでしょうか?以下に、代表的なものをご紹介します。

プルーン

2種類の食物繊維をバランスよく含むほか、便秘解消に役立つといわれる成分、ソルビトールも含んでいます。これは甘味料の一種で、大腸の水分吸収を抑え、便が固くなるのを防ぐ働きを持っています。「糖類下剤」というタイプの便秘薬に用いられる成分でもあります。

バナナ

食物繊維が豊富で、善玉菌のエサになるオリゴ糖を多く含んだ食材です。また、レジスタントスターチというでんぷん質は、小腸で消化されにくく大腸まで到達し、発酵・分解されて有機酸となります。こうした有機酸は悪玉菌を抑制し、善玉菌が増えやすい環境作りに効果を発揮してくれます。

りんご

りんごに多く含まれるアップルペクチンは、整腸効果が高いことで知られています。小腸で消化されずに大腸に届き、腸内環境を改善する働きをします。アップルペクチンは実よりも皮に多く含まれるので、皮ごと食べるのが効果的です。なお、この成分は加熱しても破壊されないため、調理しても大丈夫です。

乳酸菌・発酵食品

腸内の善玉菌を増やし、腸内環境を整える作用を持つ乳酸菌や発酵食品も積極的に摂りましょう。代表的な食材は、ヨーグルト、チーズ、ぬか漬け、キムチ、納豆、味噌など。チーズは加工されていないナチュラルチーズがおすすめです。

オリーブオイル

オリ-ブオイルの主成分であるオレイン酸は小腸で消化・吸収されにくく、大腸で腸管を刺激し、ぜん動運動を促します。また、潤滑油の役割を果たして排便をスムーズにする働きもします。大人の場合、毎日大さじ2杯を摂取すると効果があるといわれています。そのうちの1杯は、朝に飲むことをおすすめします。

引用:http://www.skincare-univ.com/article/009505/

 

これらの食材を日常生活に取り入れるよう意識できるといいですね。

 

③基本は体を温める

切れ痔やいぼ痔を防ぐ方法としては、うっ血にならないようにしなければならないので、毎日湯船につかって体を温めることが必要です。

便秘気味かなー?と感じたら、おしりにカイロをはったり、温めたタオルでふくなど、工夫してみてください。

しかし、痔ろうを発症した時は、温めると逆効果になってしまうので湯船は控えましょう。

 

まとめ

 

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出典:http://www.womaninsight.jp/archives/141599

 

8割が痔を経験するといっても、できることならかかりたくないですよね。

便秘を防ぐには、ストレスをためないことも大切です。

あまり心配しすぎず、できる範囲で予防法を実践し、痔になったとしても焦らず冷静に対処してみてください。