【妊娠10週】ママの状態と赤ちゃんの状態・症状

pregnant-735400_960_720

© 2016 Pixabay

妊娠10週め・ママの状態

妊娠10週目を月数で言い換えると、妊娠3ヵ月と3週目ということになります。とはいえ、妊娠が判明してからまだ1ヵ月とすこしほどという人も多いはず。新米ママは体調の変化にとまどったり、現実面では病産院の選定や職場への報告のタイミングに迷ったり…と落ち着かない日々を送っていることでしょう。

一方で程度の軽重こそあれ、妊婦の半数以上が経験するというつわりは、7〜11週頃にピークを迎えます。この頃、10週目はまさにまっただ中という人も多いと思われます。つわりの原因はいまだ特定されていませんが、ストレスも症状を左右する一因といわれていますので、身体的・精神的にリラックスを心がけて過ごしましょう。

子宮の大きさ:夏みかん大

まだ外見上お腹の膨らみは目立ちませんが、子宮の大きさはオレンジくらいから夏みかん大へと、ひとまわり大きくなっています。羊水は30mlほどに増えています。羊水は衝撃から赤ちゃんを守ったり、赤ちゃんが自由に身体を動かすために必要で、それ以外にも左右対称な身体の発育や、感染を防ぐと言った役割があります。

つわりがピーク

妊娠7週前後から始まったつわりがピークを迎える頃。食欲不振、吐き気といった消化器症状だけでなく、ひどい眠気やだるさ、頭痛に悩まされる人も。体調の悪さのあまり(赤ちゃん大丈夫かな…?)と不安になってしまいますが、健診で心拍が確認できていれば大丈夫。赤ちゃんはママのお腹ですくすく育っています。

ただし、つわりの重い人のなかには食事や水分補給が十分できず、体重が減ってしまう人もいるようです。特に水分補給は妊娠高血圧症候群を予防するためにも大切です。スポーツドリンクや経口補水液を利用し、電解質と一緒に水分を補給するよう心がけましょう。吐き気の強い人は一度に少量ずつ、回数を多く摂るようにします。

1日に何度も吐いてしまい、水分が採れない状態が続いたり、妊娠前より体重が5%以上減少してしまうようなら妊娠悪阻という病気と見なされ、保険診療の対象となります。本当につらいときは我慢せず、医療機関を受診しましょう。

ホルモンバランスの変化による症状

肌が敏感になり、これまで使っていた下着や洗剤、化粧品の使用等でも刺激となり、痒みや湿疹が出ることがあります。痒みが強く、やむを得ず外用薬を使用する際も、必ず医療機関で処方してもらうようにしましょう。

便秘になりやすい時期でもあるので、水分補給や食物繊維の多い食事を心がけます。ガスが溜まってツラい、切れ痔などの症状がある場合、こちらも市販薬は使用せず、医師に相談の上薬を処方してもらいましょう。

また日中でも強い眠気に襲われたり、注意力が散漫になりますので、細かい作業や鋭利な道具を使う作業はなるべく避け、必要なときは時間を短く区切るなどして、疲れを溜めないよう心がけましょう。

副交感神経活性が高まると唾液の分泌が少なくなり、さらに嘔吐がある人は胃酸の影響を受けて虫歯になりやすくなります。つわりで歯磨きの臭いがツラいという人も、歯磨き粉を付けずブラッシングや歯間ブラシの使用だけでも効果があります。重症の歯周病になると早産や低体重児のリスクが高まるとの報告もありますので、できるだけ口内の衛生は保つようにしましょう。虫歯がある人は、お腹が大きくなる前に治療を終えられるよう早めに治療開始を。

身体各所の痛みや違和感

妊娠中、腹部に張りや痛みがあるとドキドキしますよね。子宮が大きくなるときに靭帯が伸びることで、横腹や脚の付け根が痛むことがあります。痛くないほうを下にして横になると治まるといわれています。

眠れないほどのお腹の痛みや、出血をともなう場合は念のため病院へ。出血がすべて深刻な問題とはいえませんが、切迫流産や子宮外妊娠の兆候ということもあるので、自己判断せず受診しましょう。

稀に脇の下に違和感や痛みがあり、ふくらみやしこりも見られるという人がいますが、これは副乳の可能性が高いです。犬や猫など1対以上の乳房をもつ動物がいますが、人間や猿では胸の1対を残し、他は退化してしまっています。ですが、生まれつきその痕跡を残したままの人もいて、妊娠によって刺激されることで乳房と同じように腫れたり痛んだりし、存在が明らかになることがあるといいます。冷やすと腫れや痛みは軽減しますが、我慢できないほど痛みが強かったり長く続いたりする場合は、医師に相談しましょう。

その他の身体の変化

血液量は妊娠前よりも15%ほど増え、脚や胸、お腹まわりなどに血管が浮き上がって見えるようになる人もいます。これはこの時期特有のもので、妊娠後期の静脈瘤とは違います。水分補給を心がけて、血液循環が悪くならないようにしましょう。

ただ血液量は増えても、赤ちゃんのいる子宮や胎盤に集中するため、母体は立ちくらみやめまいといった貧血症状が出ることも。締め付けの強い下着や洋服、かかとの高い靴は避けるようにしましょう。激しいスポーツや遠出も避けたほうが無難といえます。

さらに酸素消費量も妊娠前に比べて20%も増えているため、息切れや動機を感じることが多くなり、疲れやすくなります。家事や買い物など、普段の6割程度できたらOKくらいに構えて、家族に協力をお願いしたり、宅配やクリーニング等の代行サービスを上手に利用しましょう。

また、妊娠中は抵抗力が落ちて最近やウィルスに感染しやすい状態です。不要不急の人混みは避ける、手洗いうがいを習慣にするなどし、魚や肉はよく加熱してから食べるよう心がけましょう。

出生前診断も可能に

出生前診断にはいくつか種類がありますが、最も早い時期に確定診断が可能な「絨毛検査」が9週ごろから受けられるようになります。ただお腹に針を刺して胎盤組織を採取するため、羊水検査より流産を引き起こすリスクが少し高くなるといわれています(羊水検査で1/300程度)。
すべての異常を見つけられるわけではなく、また万が一異常が見つかれば命を選別するという重い決定を迫られるものです。とりあえず受けてみたほうが安心かな?という前に、パートナーとよく話し合い、あらゆる可能性を検討した上で、検査を受ける・受けないの決断をして欲しいと思います。

母子健康手帳はマストアイテム

6週〜9週目には赤ちゃんの心音が確認できるの で、すでに母子健康手帳の交付を受けている人もいるかもしれません。まだの人は役所・保健所に出向いて「妊娠届」と引き換えにもらうようにしますが、つわ りでつらいときは、パートナーや親が代理として交付してもらうこともできます。

この時期の妊婦検診は2週に1回のペースで行われることが 多いようです。母子健康手帳があれば健診のたびに経過を書き込んでもらえますので、記録となるだけでなく、急な体調変化などでかかりつけ以外の医療機関に かかる際に提示すれば、適切に対応してもらえます。なお万一の場合に備え、保管場所等は家族にも知らせておきましょう。

また自治体によって内容は違いますが、妊娠届を出すことで、療養援助や母親学級への参加など、様々なサービスを受けられるようになります。ぜひ交付を受けておきましょう。

その他にもらっておきたいのがJRや主要鉄道の駅でもらえる「マタニティーマーク」。最近はかえって嫌がらせの対象になる可能性もいわれていて、身につけるのを敬遠する人も多いようです。常に見えるところにつけるかどうかは個人の判断ですが、お腹の目立たないこの時期だからこそ、持ち歩いていれば体調不良 の際に助かることがあるかもしれません。

体調の変化は赤ちゃんからのサイン

お勤めの人は、体調が良くない場合は上司に妊娠を伝えたほうがよいでしょう。可能であれば時差出勤や時短勤務を申し出たり、場合によっては仕事内容を変えてもらったり、あるいは退職も視野に入れる必要があるかも知れません。できればつわりがピークに達する前、妊娠がわかった段階で、家族と話し合う機会を持ち、自分の気持ちを整理しておけるとよいですね。

つらいときは「無理しないで」という赤ちゃんからのメッセージと受け止め、可能な限り身体を休めるようにしましょう。

こんな症状がみられたら受診を!

・5%以上の体重減少
・下腹部の痛み
・出血
・脱水症状(唇や皮膚、口中が乾く、尿量が少ない)

妊娠10週め・赤ちゃんの状態

8週目・妊娠3ヵ月に入った頃は15ミリほどだった赤ちゃんの大きさも、この時期には30〜50ミリと急成長。親指ほどの大きさですが、毎日休むことなく手足、内蔵や顔などのパーツを作り続けています。10週目のおわりには、頭や身体、手足がはっきりとし、人らしい姿となった赤ちゃんを見ることができるようになるでしょう。

この時期発達するパーツ

心臓・脳・その他の内蔵

5週目頃から始まった内蔵の発達も急ピッチで進み、各器官が機能しながら完成に近づいていきます。

心臓は6週を過ぎる頃から心音が確認できるようになっていますが、この頃になると4室に分かれ本格始動。1分間に160〜170回と、成人女性の2倍以上も多く、懸命に鼓動しています。

頭の内側でも引き続き脳が発達し、この時期は大脳半球が作られていきます。

この時期の赤ちゃんは肝臓で自身の血液を作っているため、肝臓が全体の10%を占めるほど大きく、お腹がポッコリして見えます。まだ頭のほうが大きい2頭身ですが、腸が長くなるにつれ胴も伸びていきます。腎臓も完成に近づき、翌週頃にはおしっこも出せるようになります。

ここまでの段階で人間が備えている機能がほぼ備わり、着床後から赤ちゃんを支えてきた卵黄嚢は縮小をはじめます。

骨格・皮膚・血管

9週目から作られ始めた骨格が固くなり、皮膚や筋肉など身体を形作る部分が発育します。10週の初めにはお尻の尾も消え、頭蓋骨も合わさって丸みを帯び、2頭身の赤ちゃんらしい姿になっていきます。手足は指も分かれて最終型に近づき、超音波でもそのちいさな形が確認できる頃です。血管が枝のようにはりめぐらされ、肘や膝を曲げ伸ばしもできるようになっています。時折、羊水の中を泳ぐように手足を動かすこともあります。

ただしママが胎動を感じられるようになるのはまだまだ先。5ヵ月(16週)以降になるでしょう。

皮膚が顔を覆うように形作られていき、まぶたが完成します。神経反射でまばたきに見えるような動きもありますが、はっきりと閉じたり開いたりするのは7ヵ月頃(24週〜)になります。

ところで、赤ちゃんとママはへその緒でつながっているのに

目・内耳・乳歯の根

すでに形作られた眼球が顔の前方に移動し、まぶたで閉じられます。まぶたの内側では瞳(虹彩)が作られ始めます。

耳は外耳の形成がおわり、内耳の発育が進みます。このため赤ちゃんは羊水の中で徐々にバランスを感じられるようになっていきます。

口は唇や舌がほぼ完成、歯茎のなかには乳歯の元が作られていきます。

生殖器

9週目頃から生殖器が発生。外性器に続き、10週めに入ると男の子には睾丸が、女の子には膣が発生します。ただし超音波画像では、まだ男女の見分けはつきにくく、性別の判定は5ヵ月(16週)頃になることが多いようです。