【妊娠12週】ママの状態と赤ちゃんの状態・症状

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妊娠12週め・ママの状態

12週目からは妊娠4ヵ月に入ります。苦しかったつわりも、この頃から落ち着いてくる人が多いようです。胎盤の完成(15週頃)も近づいて状態が安定。初期流産の心配も減じてくるため、発育が順調なら妊婦検診も2週に1度から4週に1度になります。診察の間隔が開くことに不安がある場合は、医師に相談してみましょう。

子宮の大きさ:小ぶりのメロン大に

赤ちゃんはまだ小さいものの、羊水が50mlほどに増えるため直径は20〜22cmほどに。小ぶりのメロンほどになり、お腹のふくらみも目立つようになっていきます。そろそろ身体を締め付けない下着やマタニティウェアを用意しましょう。

胎盤は完成すると30gほどになりますが、この頃は25g前後といったところでしょうか。胎盤が完成すれば、赤ちゃんに酸素や栄養を送ったり老廃物を受け取ったりと、これまでママの身体が代行してきた作業を胎盤が担ってくれることになり、ママの負担が大幅に減ります。体の不調が軽くなっていくのもこのためです。

超音波検査では頭や身体、手足のかたちがはっきりしてきて、ときには元気に手足を動かしたりする赤ちゃんの姿が見られるようになります。パートナーと一緒に受診すれば、ライブ画像を見ることでパパになる実感を強めてもらえるかもしれません。なお診察の時に渡される診断画像は、時とともに劣化してしまいますので、コピーやスキャンしてバックアップしておくことをおすすめします。

大きくなる子宮に膀胱が圧迫されたり、ホルモンの影響で骨盤底筋が緩むことで、頻尿や尿漏れになることがあります。尿意を我慢し過ぎると膀胱炎になるので、まめにトイレに足を運ぶしかありません。いまはいろいろな大きさ・容量の吸水パッドが発売されていますので、替えの下着とともに用意しておけば、通勤・仕事中も安心ですね。

つわりが徐々におさまる

個人差はあるものの、12週を過ぎるとつわりが徐々におさまるといいます。長引く人でも15週頃には落ち着くといわれますので、まだ終わらないという人も心配ありません。あと一息、がんばって!

体型が変化する

母乳を作って分泌する組織である乳腺がこのころから発達し、胸に張りを感じるようになってきます。胸だけでなくお尻も大きくなるなど、日々体型が妊婦さんらしく加速度的に変化していきます。

つわりがおさまってからは、いよいよ体重管理が大切になってきます。臨月までに増えてもよいとされるママの体重は、〜+8kg程度とされています。もっとも、これは赤ちゃんの分も含めた数字。内訳は、

  • 赤ちゃん=3kg前後
  • 羊水・胎盤=1kg前後

上記を差引くと、増えてもよいママ自身の体重は+4kgほどということになります。いかがでしょう?普段でも仕事が忙しくて運動不足が続いたり、お付き合いで食べ過ぎ飲み過ぎが続いたりすると、すぐこれくらい増えちゃうかも…?という数字ですよね。油断は禁物、ということがわかっていただけたでしょうか。

ただし、これはもともとの体重が適正(BMI22前後)だった場合の話。妊娠前に痩せ過ぎだった女性(BMI18以下)は、+10〜12kgでも許容範囲、逆にポッチャリさん(BMI25以上)は赤ちゃんの分を含めても+5〜6kgにおさめたほうがよいでしょう。

なぜ昨今では、妊娠中の体重管理を厳しくいわれるようになったのでしょうか。

まず体重が増えすぎた場合、

  • 妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)
  • 妊娠糖尿病
  • 産道に脂肪がついて難産になる

上記のリスクが高まります。いずれも母体・赤ちゃんともに命に関わる重篤な症状に陥る可能性のあるものです。体質や日頃の生活習慣にもよりますが、近年増加している高齢出産では、それらのリスクはより高くなるといいます。

一方で若い世代では、見た目を気にしてダイエットに励む女性も多いため、痩せ過ぎの妊婦さんが増えています。

ママが痩せ過ぎだと赤ちゃんに十分な栄養が届かず、

  • 低体重児
  • 流産・早産
  • 子どもが将来肥満・高血圧・糖尿病になる確率が上がる
  • お産や産後に必要なエネルギー、体力が不足

という問題が生じる可能性があります。

いずれにせよ、急な増減は禁物です。いったん増えすぎてしまうと妊娠前のように簡単には落とせないので、まずはこの時期から体重を増やし過ぎないこと。それでも増えてしまったら適切な運動や食事でゆっくり落としていくようにしましょう。

妊娠線のケアを始める

妊娠線とは、急激な体型の変化によって皮膚が引き延ばされることによって生じる、赤黒い筋のこと。お腹だけでなく胸やお尻、わき、太ももなどにあらわれます。

体重増加の程度、もともとの体質・肌質にもよりますが、約7割の妊婦さんにできるといわれます。顕著に目立つようになるのは7ヵ月頃。できてしまっても出産後半年ほどで赤みは消え、徐々に目立たなくなりますが、見た目の変化にショックを受けてしまうママも多いようです。

まずは、急激な体重増加を避けましょう。またこの頃から皮膚の柔軟性やうるおいを保つよう、肌によい食事を心がけ、保湿やマッサージ等のケアを習慣にしておくと、広範囲に拡大することを予防できるかもしれません。

その他の変化

体温、血圧が下がる 胃もたれ、便秘

着床以来ずっと高いまま推移してきた基礎体温が、この頃から低温期に入ります。身体の火照りやのぼせ、だるさがとれて楽になったと感じる人もいるでしょう。

また個人差はありますが、プロゲステロンという女性ホルモンの影響で、筋肉や血管が柔らかくなるため、血圧が下がる人もいるようです。

同時にプロゲステロンは胃腸の筋肉も柔らかくしてしまうので、胃腸の動きが悪くなることがあります。そのため胃もたれや便秘になることがあります

いずれも一時的なものと考えられるので心配はいりませんが、あまり長く続くようなら医師に相談しましょう。

体毛が濃くなる

一般的には妊娠中期以降に見られるようですが、稀にこの時期から、へそ下や手足、顔の産毛が濃くなってきたという人がいるようです。ホルモンバランスが崩れ、一時的に男性ホルモンが優位な状態になることが原因といわれています。

妊娠中は肌が敏感になっていますので、エステサロンでも施術を辞退されますし、刺激の強い除毛剤やブリーチの使用もおすすめできません。女性ホルモンのバランスが安定すれば目立たなくなる場合もあります。顔周りなどで気になる箇所は、顔そりなどでそっと除毛し、除毛後は刺激の少ないクリームで肌をケアしましょう。

いずれにしても、本格的なお手入れをするなら出産・授乳が終わってからにしたほうがよさそうです。

足がつる

子宮が大きくなることで身体の中央を通る大動脈、足の付け根の血管が圧迫され下半身の血流が悪くなることや、つわりで筋肉をスムーズに動かす働きをするカルシウム・マグネシウムのバランスが崩れていることなどが原因と考えられています。さらにお腹が大きく重くなってくると負担が増し、静脈瘤に発展することもあります。

対策としては、下半身を冷やさない・温める、ふくらはぎのマッサージやストレッチをする、腹帯をする(5ヵ月〜)、カルシウムやマグネシウムを含む乳製品や小魚、ナッツ類をとるようにするとよいでしょう。

妊娠12週め・赤ちゃんの状態

この時期の赤ちゃんの大きさ(頭臀長)は75〜90ミリ、体重は30〜45gほど。まだ手のひらに乗るほどの大きさですが、全身が皮膚で覆われ、消化器や呼吸器も完成に近づきます。

この時期発達するパーツ

消化器

まだ口から栄養を摂ることはないですが、消化管の筋肉が形成され、膵液や胆汁の分泌も始まっています。へその緒のなかにあった腸もお腹の中におさめられ、大腸・小腸も正しい位置に配置されていきます。小腸の内壁には栄養を吸収するためたくさんのひだも作られています。出産する頃には、小腸の長さだけで1.5〜2mにも!赤ちゃんの小さなお腹がポッコリしているのは、そのせいでもあるんですね。

あご・のどの骨や筋肉も発達し、舌は味覚を感じるようになってきました。超音波画像では口をパクパクさせたりする様子も見られることでしょう。赤ちゃんは口から羊水を取り込むことで、「吸い込む」「飲み込む」機能を発達させていきます。のどの奧には声帯も作られ始めました。元気な産声をあげる準備もこの頃から始まっています。

骨格・爪・体毛

この頃まで赤ちゃんの血液は肝臓と脾臓で作られていましたが、そろそろ骨の内側の骨髄でも血液が作られ始めます。下あごの発達がすすむにつれ、下方にあった耳も本来の位置に移動してきます。頬の筋肉も発達してふっくらと丸みを帯び、ほぼ新生児に近い顔立ちになってきました。

手足の指先には小さな爪、指紋も作られはじめました。広げて5ミリほどの小さな手で、ママのおっぱいを吸う練習「指しゃぶり」も始めるというのですから驚きですね。全身が皮膚に覆われ、眉毛やまつげなどの体毛も生え始めています。

腸をおさめるために胴が伸び、気道や咽頭が発達するにつれ首も長く、くびれて見えるようになりました。もう一人前の姿に近づいています。

胎盤・へその緒

着床から妊娠初期にかけて、赤ちゃんは受精卵由来の卵黄嚢から栄養をもらったり、血液や生殖細胞を作ってもらったりしていました。胎盤ができると卵黄嚢は役割を終え、小さくしぼんでみえなくなります。
代わって胎盤と、赤ちゃんのへその緒がしっかりと結ばれ、日に日に太く長く発達していきます。へその緒の中には動脈・静脈が通っており、胎盤を通じてママの血液から酸素や栄養を受け取り、老廃物を戻しています。

ママと赤ちゃんがへその緒=血管でつながっていることから、ママの血が赤ちゃんに流れ込んでいると思われるかもしれません。実際は赤ちゃんからのびた血管の先は、絨毛という細い毛のような器官がついており、ママの血液から酸素や栄養分だけを濾しとっています。お互いの血液が混じりあうことはないため、ママと赤ちゃんが違う血液型でも大丈夫、というわけです。