つわりに効くツボと、オススメの押し方

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©2016 Pixabay

妊娠初期のつわりの症状はつらいものですよね。しかもおなかの赤ちゃんはまだ未分化な状態のため、薬の影響を受けやすい時期。なので薬で症状を緩和することもできないのが悩みどころ…。 そこで薬を使わずに症状を緩和するいち手段として、ツボ押しを試してみてはいかがでしょうか?

そもそもツボって、なに?

正式には「経穴(けいけつ)」といい、重要な神経・血管・筋上に点在しています。

ツボは、経絡けいらく(気が流れる道)上にある反応点です。
わかりやすく言えば、

  • 経絡=電車の線路
  • ツボ=電車の駅

のようなイメージです。

東洋医学では、ツボを使うと、経絡の気の流れがよくなります。
気の流れが良くなると、内臓の働きが良くなります。
内臓が良くなると、人間の自然治癒力しぜんちゆりょく(自分で治す力)が高まり、病気が治るというわけです。

要するに、ツボとは各内臓の働きを良くするためや、気の流れや血の流れを良くするための ”体の秘密のボタン” と思ってもらえればOKです!

出典:「ぶっちゃけ針灸師の人に教えたくなる話」〜ツボとは?

ツボを刺激すると、脊椎や中枢をたどって末梢神経にまで伝わります。この刺激により、血流の改善やホルモンの分泌正常化、自律神経とつながりの深い臓器のはたらきの正常化が期待でるというわけです。

ツボ療法は東洋医学として知られていますが、西洋医学における「トリガーポイント」(血管や神経が集中している場所)とツボは70%以上共通しており、WHOも西洋医学的見地からその効果を認めています。

ツボ押しの前に。注意点

先ほど書いたように、ツボは体中を巡る経絡を通じてさまざまな臓器につながっています。なかには子宮収縮を促したり卵巣を刺激してしまうツボもあります。

ですので妊娠初期、安定期に入る5ヵ月より前には、足裏などツボが密集する場所への自己施術は極力避けたほうがよいでしょう。それ以降でも妊娠中は、足首より下のツボへの刺激はプロにお任せしましょう。

また、血行が良くなっている時にツボ押しをすると血栓などのリスクが高まるそうです。お風呂上がりや食後のリラックスタイムに行うと気持ち良さそう…なイメージがありますが、これも避けたほうが良さそうです。

<ツボ押しNGなタイミング>

  • 飲食後30分
  • (妊娠中はないと思いますが)飲酒後
  • お風呂上がり
  • 血流を良くする薬を服用中

以上に気を付けて、ツボ押しにレッツトライ♪

ツボの見つけ方と押し方

ツボの多くは骨のキワにあります。骨を辿りながら、ツボの位置を見つけましょう。

ツボを見つけたら、主に親指の腹を使って指圧します。骨の付け根やくぼみにもぐらせるようなイメージで押し上げ、ビビっと「キタ」感じがすれば当たりです。

ツボの押し方と強さ

ツボを押す強さは、痛気持ち良い程度にします。ゆっくりと力を入れて、一押し3〜5秒かけて押し、同じ時間をかけて力を抜きます。力を入れる時に息を吐き、力を抜くときに息を吸います。

これを5~10回繰り返します。

つわり軽減のツボ オススメ3つ

東洋医学では、つわりの原因に「脾虚」「水毒」を挙げています。これらはさらに、冷え性が根本原因であるとされています。

東洋医学におけるつわりの原因は?

つわりのひどい人は脾虚か水滞・水毒のどちらかの場合が多いです。

脾虚

脾虚(ひきょ)とは、主に胃腸が弱っているという事です。
胃腸や内蔵が弱いところは、体のエネルギー循環を悪くしてしまいます。
そのため疲れやすかったり、体がだるくなったりとさまざまな症状が出てきます。
胃腸や内蔵の働きが悪いと、食べたものの消化吸収や排泄機能が悪くなるので、このような症状が出てきてしまいます。(中略)

水滞・水毒

水滞・水毒とは水の巡りが悪いなどの水分代謝の乱れが体の不調につながるという考えです。
水滞の原因で最も多いのは胃腸の働きが落ちているために食べたり飲んだりしたものをうまく消化・吸収できずによどんで濁った水分が体の中に溜まってしまうといったケースです。
(後略)

出典:妊婦さんと赤ちゃんとつわり

そこで、消化器系の内臓機能を整える作用があり、代謝の正常化促す代表的なツボを紹介します。なかでも、自分でも押しやすい位置にあり、仕事中や外出先でもいつでも押せるツボ3つを厳選しました。

①内関(ないかん)

内関(ないかん)は、消化器系に効果があると言われるツボです。吐き気や胃痛、食欲不振、お腹の張り、軟便を改善し、ストレスやイライラの解消にも効果があると言われています。二日酔いや乗り物酔いにもオススメのツボです。
つわりで気持ち悪い、胃がむかむかするといった症状がある時に試してみましょう。

内関(ないかん)のツボの位置

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Copyright (C) 2010-2010 崇城漢方研究会
手のひらを上に向け、手と手首の境目のしわに指を三本置いて肘側の端、筋の中央が「内関」のツボです。

②足の三里(あしのさんり)

胃腸やむくみ改善、疲れを癒し体力増強の効果があるツボです。
かの松尾芭蕉さんも「このツボに灸を据えたらあと三里(12km)歩ける」と言って長旅の最中に灸を据えていたそうです。

吐きたいのに吐けない時にこのツボを押すと、吐いてスッキリできるという話もあります。

足三里(あしさんり)のツボの位置

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出典:治療院ギルド

椅子に座って、ひざの裏側に親指を挟むようにして絵図のように手を置きます。

ちょうど小指の関節にあたる場所が「足三里」のツボ」です。
へこんでいて、押さえるとやや痛みがあれば当たりです。

③飢点(きてん)

飢点は食欲を抑える効果があり、痩せるツボとして広く知られています。食べづわりによる体重増加が心配な人にオススメです。
耳には食欲抑制のツボが複数ありますが、一番わかりやすい位置にあるこの飢点のツボを紹介します。

飢点(きてん)のツボの位置

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出典:耳つぼダイエット知っておきたい効果や方法 注意点など

耳の穴の前にある、出っ張った軟膏部分を耳珠(じじゅ)と言います。この耳珠の真ん中あたりにあるツボが飢点です。

指を使っての指圧でOKですが、綿棒があれば綿棒を使いましょう。左右の飢点を30回程度、やさしくトントントンと押してください。

その他、妊娠中の不快症状に効くツボ

次に、妊娠中の各種不快症状にピンポイントで効くツボをご紹介します。

妊娠中の便秘に:合谷(ごうこく)

合谷は「万能ツボ」といわれています。

大腸の調整(便秘・下痢)
目・鼻・首などの頭部の不調(近視や蓄膿症、いびき、難聴他)
肩の不調(肩こり)
自律神経症状(神経過敏、めまい、無気力)

このようにあらゆる症状に効果があると言われています。

また、合谷を押すと痛みの刺激が脳につたわり、脳内麻薬と言われている「エンドルフィン」が分泌されるそうです。
そのため、痛みがマヒし、歯痛、のどの痛み、頭痛、寝違えなどの痛みもやわらぐと言われています。

合谷(ごうこく)のツボの位置

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出典:ストレスが消える!点圧セラピー(モデルプレス)

合谷は、人差し指と親指の骨を手首のほうへ辿って合流したところにあるV字の根元から、やや人差し指よりの位置にあります。
人差し指側の骨のくぼみを押し上げるように指圧し、ジーンという痛みがある場所が合谷です。

妊娠中の頭痛に:百会(ひゃくえ)

百会はその名の通り「百の血流が通るポイント」という意味で、 全身の血行促進に優れた効果を発揮するといわれているツボです。経絡発祥の地・中国でも、最も重要なツボのひとつとされています。

部分的な頭痛にも頭部全体の痛みにも効果があり、また精神的なストレス緩和や抜け毛、立ちくらみ、二日酔い、自律神経失調症の緩和も期待できると言われています。
百会(ひゃくえ)のツボの位置

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出典:漢方デスク「百会(ひゃくえ)をツボ押しする」

百会は頭頂部にあります。左右の耳を頭のてっぺんを通って結んだラインと、眉間の中心から頭のてっぺんに向けたラインが交差する場所が、百会です。少しくぼんでいます。

指先で指圧してもよいですが、ツマ楊枝を10本ほど輪ゴムで重ねて刺激するとより効果的です。

妊娠中の情緒不安定に:神門(しんもん)

神門は「神様の入ってくる門」という意味があり、思考や意識と密接なかかわりを持つツボです。
自立神経を整えストレスを癒すツボとされ、気持ちを落ち着かせてリラックスさせてくれます。
イライラ、不安からくる胸苦しさ、不眠、味覚障害、食べ過ぎ、ストレスからくる便秘に効果があると言われています。
神門はのツボは耳や足にも存在しますが、症状があらわれた時にすぐ押せる手首の神門を紹介しましょう。

神門(しんもん)のツボの位置

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出典:宅錄:安睡20法 90°夾攬枕即瞓

手のひらを上にし、手と手首の間の横ジワを小指側に辿ると突起した骨に当たり、その下からコリコリする腱がのびています。その腱の内側にあるくぼみが神門のツボです。

神門は左右の手首にありますが、とくに左手の神門「左神門」は便秘のツボとしても知られています。

妊娠中の眠気に:風池(ふうち)

風池を押すと、脳への血流が促され眠気を覚ます効果がある上、頭痛や目の疲れも癒してくれると言われています。即効性が高いツボとして有名です。

頭部の血行改善も期待できるため、「百会」とともに育毛、フケ予防、抜け毛予防のツボとしても知られています。

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出典:健康マトリックス>首のツボ>風池

耳たぶの後ろ側の出っ張った骨と、首の骨の両側にある太い筋のちょうど中間地点、襟足付近にあるへこみが風池のツボです。

押し方は、両側の風池のツボに親指の腹を当て、他の指で頭を抱えるようにもちます。親指を頭の中心部か、やや上方へ向かって押し込みます。

元凶の冷え性を改善:三陰交(さんいんこう)

ここまでで見てきたように、胃弱や体内の水分や血液の流れが滞り、つわり症状を悪化させる根源は「冷え性」という体質です。

三陰交のツボは、足にある3つの陰の経路である腎経、肝経、脾経の「気の通り道」であり交差点とされ、女性に多い悩みである冷え性・生理痛や生理不順・更年期障害などにも効果があります。

また子宮や生殖器にも関係しており、陣痛を誘発したり、逆子を正したりする際にも用いられ、昔から安産のツボとして言い伝えられてきました。

効き目が強いツボであるため、押し過ぎには注意してください。温めるだけでも効果があるので、市販のお灸やカイロをあてるのもよいでしょう。

三陰交(さんいんこう)のツボの位置

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出典:ぐっすり眠れる!ガンコな冷え性が一瞬でポカポカになる6つのツボ(Zigen)

足の内くるぶしから指4本分上、すね骨のすぐ後ろにあります。押すと軽い痛みを感じるところです。

椅子に腰掛けるか床座になり、片方の足の膝にツボを押したい方の足首をのせ、ツボに親指をあてて上からすねをつかむようにすると押しやすいでしょう。

つわりに効くツボまとめ

妊娠中は体がデリケートになっています。平時よりも外的な影響を受けやすい時期ですので、やりすぎには注意し、特に足回りや足裏への指圧は気を付けて行ってくださいね。

また、体質によっては、紹介したツボで効果を感じにくい場合があるかもしれません。

初心者でも探しやすいツボを紹介いたしましたが、骨格や筋肉のつき方には個人差がありますので、不安がある場合は施術院などで正確なツボの位置や押し方を確認しておこないましょう。