妊活中の食事… どんなことに気をつけたらいい?

まず始めにお断りしておかなければならないのは、みなさんの体型や体質、ライフスタイル、食べ物の好き嫌いといった傾向は違いますので、妊活といえばこれ!この栄養素をたくさん採れば採るほど妊娠しやすくなる、といったものは存在しないということです。
一般的に生殖機能を助けるとされている、基本的な栄養素とその作用について述べていきますので、何事も極端に走らずバランスよく…ということを念頭に置いて読み進めてくださいね。

まずは基本中の基本、三大栄養素。きちんと採れていますか?!

  • タンパク質(→アミノ酸のもと)
  • 脂質(→ホルモンのもと)
  • 炭水化物(→エネルギーのもと

大切だということは知識として知っていても、ダイエットを意識して油を控えたり、ベジタリアンのほうがヘルシーだから…と肉や魚を採らなかったり。お昼はパスタランチでお腹いっぱい。あるいは忙しいからコンビニで菓子パンやおにぎりだけ…
ついつい今日だけ自己流♪のはずが、気づけばほぼ毎日…なんてことになっていませんか?
ひとくちにタンパク質と呼んでいても、そこから作られる必要なアミノ酸の種類は20種類。違う種類のアミノ酸が相互に助け合っている関係なので、様々な食品からバランスよく採ることが大事なのです。妊活中の女性に必要なタンパク質は手のひら約3杯(乾燥重量)。殆ど水分の豆乳やお豆腐で採っているという女性は要注意です。

また、ダイエットに励む女性たちからは目の敵にされている「脂質」ですが…現代女性の食生活において、脂質の量は十分過ぎるほど採れているのです。ただし気にしなければいけないのは量より質。
大量調理のお惣菜の揚げ物の油は酸化している可能性大。お菓子などに含まれているショートニングやマーガリンはトランス脂肪酸と呼ばれる種類の人工的な油脂で、近年卵巣機能を低下させるという研究結果も発表されています。日本では使用が認められていますが、妊娠を望む女性は…避けたほうが無難かもしれません。
摂取が推奨される油はオメガ3脂肪酸を含む亜麻仁油、荏胡麻油、魚に含まれるDHAなど。オメガ3は熱に弱いのでドレッシング等で取り入れましょう。

炭水化物は=糖類→太る、とこれも女性からは誤解されがちな栄養素です。逆に甘いお菓子を食べたいからご飯は抜く、というのも間違い。確かに栄養学的には糖質も炭水化物に分類されますが体内で作用の仕方は異なります。血糖値を急激にあげる作用のある砂糖(糖質)は、血糖値上昇率が比較的緩やかなご飯(炭水化物)の代わりにはならないばかりか、血糖値の乱高下がホルモンバランスを崩し、妊娠しにくい身体になってしまうおそれもあるのです。

微量栄養素はなるべく食品から取り入れよう!

  • ビタミンE
  • 亜鉛
  • ビタミンD
  • 鉄分
  • 葉酸

清涼飲料水の原材料欄に、酸化防止剤(V.E.)と書かれていたりするのに気づいたことはありませんか? ビタミンEのもつ強力な抗酸化作用が、天然の酸化防止剤として使われているのです。ホルモン分泌量を調節したり、血行促進、不妊治療・排卵障害の薬として病院で処方されることもあるほどです。カボチャ、ナッツ、サーモン、アボカドなどがビタミンEを含む代表的な食べ物です。ぜひ意識して摂るようにしましょう。ビタミンA、Cといっしょに摂ると相互作用で体内での働きもパワーアップ。脂溶性ビタミンでもあるので、油といっしょに食べるとより吸収がよくなります。

亜鉛は細胞分裂に重要な役割を果たすミネラル分。受精卵の分割の際大量に消費されたり、母乳に大量に含まれたりするだけでなく、肌や爪、髪の生まれ変わりにといった美容面でも重要な役割を担っています。また、精子の生成をサポートしたり運動機能をアップしたりすることでも知られ、妊娠を望む女性だけでなく、パートナーの男性にもぜひ取り入れてもらいたい栄養素です。
亜鉛は牡蠣に多く含まれていますが、苦手という方は納豆や玄米ご飯、豚レバーなどで取り入れるようにしましょう。

近年の研究で、卵巣年齢を決める大きな要因のひとつが、血液中のビタミンDの濃度であることがわかってきました。卵巣からホルモンが分泌される際に重要な役割を果たしていると考えられています。ビタミンDの濃度が高いグループの女性は、低いグループに比べて着床率が倍も違うといった海外の研究結果も発表されています。
ビタミンDがとくに多く含まれる食品はアンキモやうなぎなので、外食を利用して取り入れてはいかがでしょうか。家庭ではサンマや鯖の塩焼き、しらす干しや干し椎茸などで取り入れることができます。
また、1日15分程度の日光浴でも体内のビタミンDを増やすことができるそうです。手のひら程度の狭い面積でも効果があるそうなので、美白を気にする女性も安心して試せそうですね。

鉄分といえばほうれん草、あるいはプルーンでしょ?というイメージもありますが、動物の肉や内蔵から取り入れる鉄分のほうが、植物性のものに比べてなんと5倍も吸収率が高いそうです。
レバーや赤身肉は鉄分が多いとわかっているけどちょっと苦手で…という方はひじきや切り干し大根、納豆などからも取り入れられます。吸収率を上げるためにはビタミンCを含む冷やしトマトなどと合わせるとよいでしょう。

葉酸は胎児の脳や神経の発達に主要な役割を果たす大事な栄養素。しかも妊娠6週目頃にそれらはできあがってしまうので、妊娠に気いてから摂り始めたのでは遅いということになります。妊娠を意識し始めたら日常的に摂るよう心がけましょう。
漢字のイメージから主に植物に含まれる栄養素のように思われがちですが、緑黄色野菜のほかに動物のレバー、うなぎの肝などにも含まれています。むしろ含有量は動物由来の食材に多く含まれており、例えばほうれん草1束分は鳥レバー串2本で賄えてしまいます。
牡蠣やアサリ、シジミに含まれるビタミンB12といっしょに摂取すると吸収率がアップするだけでなく、貧血にも効果があるので女性の強い味方といえそうです。

これらの成分のサプリメントも広く利用されていますが、摂れば採るほど良いというものでもないので、注意が必要です。特に脂溶性ビタミンは過剰摂取することで体内に蓄積されやすい性質があります。サプリメントだけで必要量を満たそうとせず、まずは食事から摂ることを心がけ、サプリメントは補助的に用いるようにしましょう。